夕霧ジャーナル

ブランクはありますが2005年から長く続いているブログです。

夢想、地下の空間

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先週の中頃、用事があって北大へ行ってきました。といっても北大自体に用があったわけではなく、構内に存在する別の施設をたずねたわけですが。

このとき、平日の午後だったせいか構内には学生がたくさん行き交っていて、その多さに驚きました。道沿いに立ち並ぶ建物のそれぞれに設けられている駐輪場は自転車でいっぱいで、この自転車の数だけ人がいるんだなとおもうとなんだか圧倒されてしまって。これだけ大きい学校だし、学校関連の施設もいろいろあるわけだから人が多くて当たり前なんだろうけどね。

この敷地内にいる全ての人がいっせいに「あー!」と力いっぱい叫んだら、その声はどこまで届くだろうかとか、音波で窓ガラスにヒビが入るだろうかとか、そんなことを想像しながら歩いていました。白昼に夢想しながら歩くわたし。

大学から家までのルートは二つ。札幌駅へ向かってそこから地下鉄に乗り、最寄の駅で降りてバスに乗り換えるか、地下鉄北18条駅へ向かって北24条駅で降り、そこからバスに乗り換えるか。わたしが用のあった施設は敷地の北のはじっこだったので、札幌駅まで歩くと20分くらいかかってしまう。それならば北18条の駅の方がいくらか近い。なので北18条へ向かうべく敷地内を歩き、門を出て右側へ進んで行くとすぐに柔道部の看板が出ていた。キャッチコピーは『君の青春に一本』。うーん、なんとも力強くて、青春の香りが立ち上ってきそうなコピー。この野暮ったさが青春っぽい感じがしていいよね。そして周囲に茂る下草や木の葉の緑がその青春っぽさを際立たせているようでそれもなんだかいいなとおもいました。だれがこのキャッチコピーを考えたんだろうとか、この看板は部員達が協力して作成したのだろうかとか、さまざまなことを想像してしまいます。またも白昼に夢想するわたし。

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北24条で地下鉄を降りてバスターミナルへの階段を登ろうとしたとき、階段の横にダンススクールの看板が出ていた。はて、こんな意外な場所にダンススクールがあるとな?とおもいながらひょいと覗き込んでみるとそこにはダンススクールの扉があり、その扉はちょうど開かれていて中が見えた。磨き上げられた板張りの床と鏡張りの壁、レオタード姿の女性が数人。わたしは立ち止まらなかったので(立ち止って見つめるのは悪いような気がして)、一瞬見えただけのその女性たちが踊っていたのかどうかはわからなかった。けど、この秘密めいているような場所で踊るのはどんな気持ちがするんだろう。地下鉄の階段の下のダンススクールだなんて、ちょっと謎めいていて秘密っぽくて素敵だ。でもそうおもうのは、単にわたしがこの場所にダンススクールがあることを知らなかっただけだからなのかもしれないけど。

仕事の帰り道、地下鉄を降りて改札を出て、階段の下の扉を開けるとそこはダンススクール。磨き上げられた床の上をすべるように踊る姿が鏡に映し出され、華やかな色合いの衣装の軌跡が視界を横切る。現実を忘れて爽やかな汗を流すことができる別世界・・・。踊るってどういう気分なんだろうと想像したら、ちょっとだけでいいから踊ってみたりしたいなとおもってしまいました。実際、運動不足気味なわたしにはものすごく大変なことなのかもしれないけどね。

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おやつにサクサクぱんだ。久しぶりに食べたけど、やはりこのチョコレートの歯ざわりとビスケットのサクサク感のハーモニーがたまらなく好きです。コリコリとサクサクがマッチしているのがいいとおもいます。