恐怖を凌駕する欲求

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日曜日の午前11時。なんだかパンが食べたくなった。お昼に向けてお腹も空いてきたことだし、パンを買いに行ってきましょうか、とパン屋へ向かって徒歩で出発。この辺りはパン屋の密度が低くて、一番近いところでも歩いて10分はかかる。1人で10分間、黙々と歩くのは少し面倒におもえたけど、そのめんどくささをアッと言う間に凌駕してしまうパンへの欲求。

そういうわけで快晴の空の下、どのパンを買おうか思いをめぐらせながら家を出る。そして後悔。まだ午前中だってのに、ものすごい暑い。油断して帽子を被って来なかったし、日焼け止めも塗ってない。無防備な腕や首筋は、直射日光にさらされて痛いほどだ。「やだどうしよう。紫外線が。シミが・・・。」と、三十路前のわたしだったら考えなかったようなことを考えながら内心かなりうろたえつつも、陽射しの中をただ前へ進む。引き返そうかなとおもったけど、シミの恐怖よりも焼きたてのパンだったのだ。眩しい照り返しにゆらめくかげろう、まるで熱せられたフライパンのような灼熱のアスファルトをゆく。

そうしてパン屋へ到着。あれもこれもと欲張って、1人で食べるというのに4つのパンをトレーに乗せてレジへ。会計を済ませて再び灼熱の世界を踏破し、帰宅するころにはすっかり茹で上がってしまっていた。

こういう暑いおもいをするたびに考えることがある。歩道の片側だけアスファルトを剥して、草木を植えたらどうだろうって。そうしたら木陰を歩けるし、土の道なら犬も歩ける。熱々のアスファルトの上を歩いたら犬は焼ケドしちゃうけど、これなら日中でも散歩に行ける。買い物のついでに散歩ができたら一石二鳥だ。ついでに、スーパーの店先に犬用のコインパーキングみたいなものがあるといい。日が当たらず、衛生的で、誰かにイタズラされたり誘拐されたりする心配の無い、安心して犬を繋いで置ける場所。他の犬とケンカにならないように十分に間隔を開けて係留できて、間に仕切り板みたいなものがあるのがベストだ。水はサービスで飲み放題、係員さんが常駐していてくれるとなおいい。そいうところがあれば毎日でも行くのにな。

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往復20分ですっかり茹で上がってしまったけど、買って来たパンはとてもおいしかったから幸せ。もっと近くにパン屋さんがあればいいのに。それよりもなによりも、紫外線が怖いので晴れている日はしっかり日焼け止め塗らなくちゃ。紫外線に脅えながら歩くのは落ち着かないのだ。