夕霧ジャーナル

ブランクはありますが2005年から長く続いているブログです。

灰色の世界とスリッパの話

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数日前にテレビで聞いた天気予報によると、月曜の朝は雪とのことだった。平地でも積もるので、カーテンをあけると真っ白な世界が広がっているかもしれませんよ、車のタイヤの交換は日曜までに済ませておくとよいでしょう。それを聞いて、いよいよだなと思った。すでに初雪は降ったけど、量は多くなかった。ひらひらと舞い落ちてはアスファルトを濡らして消えてしまったので、まったく積もらなかった。

初積雪は毎年の楽しみだ。昨日まで灰色だった世界が一変、雪に覆われて真っ白になっている。それを見た瞬間、新鮮な感動をおぼえる。三十代のなかばに達してもいまだおとろないその感動。今年もまたその光景に出合える。だから昨日の朝、わたしはわくわくしながらカーテンをあけてみた。しかし。そこに見えたものは、アスファルトに覆われた灰色の世界。見なれた色。いや、灰色ではないか。雨が降ったらしく路面は黒く濡れていた。しずくをたたえる水たまりが朝の曇り空を映す。

カーテンのはしを握ったまま立ちつくすわたし。雪積もってない。いや、わかってる、天気予報はあくまでも予報だって。天候は生き物なのだ。急に変わることだってあるだろう。気象予報士さんに罪はない。いちゃもんをつける気なんて全然ないよ。ただ肩透かしにちょっとよろめいただけ。前日の夜はあまり冷え込んでいなかった。明日の朝雪が降るにしては暖かいなと思っていたのだ。寒気が気まぐれでどこかへ行ってしまったのかな。冷え込まないのは嬉しい、けど雪は見たいというわがままな心持ちです。

寒くなってきてからというもの、ユニクロで新たに買ってきたスリッパを愛用しています。履き心地はとてもいい。しかし、ひとつだけ問題が。スリッパの問題ではなくわたしの側の問題なのですが、なぜか右足だけが外側にすべっていってしまいます。左足は安定しているのに、右足だけずれる。いつの間にか足の甲がスリッパの外側にくっついて窮屈な感じになっている。すべる足を元にもどす、しかしまた徐々にすべっていく。それを繰り返しているうちに靴下もぐるぐる回る。足の裏側が甲のほうにきている。そうなると気持ちが悪い。だからすべっていかないように、右足には常にちからが入ってしまう。でも、そんなふうにちからを入れていても、やっぱり足は外側にすべっていってしまう。右足は常に緊張状態になり、しまいには痛くなってくる。スリッパを脱げば問題ない。しかし、寒いのでやっぱり履きたい。スリッパがあるのとないのとでは大違い。履いていると段違いに暖かいのだ。ずれと格闘しながら痛みを我慢して履くことになる。

そんなふうに足がずれるのは、やはりわたしの体がどこか歪んでいるからなんだろう。困ったものです。最近じゃヒザにまで痛みが出てきたのでこのままではまずいと思い、別のスリッパを買ってきてみました。近所のドラックストアに売っていた、一見するとヒョウガラだがよく見ると肉球の模様が散っているもこもこなスリッパ。398円だったかな。もしかしたらこれで痛みから解放されるかもしれないし、それなら安いもんだということで購入。さっそく履いてみると右足はずれなくなった。これで冬のあったか生活は安泰、かと思いきや、今度は左足が前にすべっていってしまう。これを履いて歩きまわっていると、左足だけがずれてつま先にぎゅうぎゅうとくっつく。それをこらえるために左足に力が入ってしまい、長いこと使っていると左足全体が痛くなる。

だめだ。わたしは歪んでいる。どっちのスリッパも合わない。試しに左にユニクロスリッパ、右に肉球スリッパを履いてみたが、底の硬さと高さが違うためバランスが悪くていけない。ミックスしても解決しなかった。そんなわけで、いまでは交互に履いてなんとか乗り切っています。右足が疲れてきたら肉球スリッパに履き替え、左足が疲れてきたらユニクロスリッパに履き替えています。

前々から体が歪んでいるのはわかっていた。いつか整体に通ってすっかり治してもらいたいとは思っている。しかし、腰が重い。なかなかいかずに放置している状態。一足踏み出すごとに痛みが走るというのならば、整体師さんのところにすっ飛んでいくだろう。しかし、スリッパを履くと足がずれる程度の歪みなのでなかなか踏ん切りがつかない。いやですね、この中途半端な歪み。