2月14日はバレンタインデー。この日ちょうどジャスコへ行ったので、期待を胸にチョコレート売り場を覗いてみたらやっぱりあるよねフェレロロシェ。わたしもこれ好きなんだ。3個入りのを相方用にひとつ、そして自分用にもひとつ買ってしまいました。フェレロロシェはカリッとしたりサクッとしたり、はたまたとろりとしたり、食感が楽しいですよね。
息子はだいぶ歩けるようになってきたとはいえ、まだよろよろふらふらしている。靴を履いて外を歩けるのはもうちょっと先になりそう。だから移動するときには抱っこ紐。体重が11キロある赤ちゃんを抱っこ紐に入れるとずっしりと重く、紐は肩に食い込み背骨はきしむ。ベビーカーを使えればいいけど、ここは雪国北海道。冬のあいだは雪が積もっているので、とてもじゃないがベビーカーは使えない。冬のはじめのころ、まだ雪がそれほど積もっていないときに意地でベビーカーを使ってみたけど無謀だった。乾いたアスファルトの上でなら軽々と押せるベビーカーも、凍りついた積雪路面ではろくに進みやしない。車輪は雪と氷にはばまれて、ちからいっぱい押さなければ前進しない。しかもざりざりがりがりと派手な音がする。騒音を立てながら前のめりになってベビーカーを押すわたしの姿はなんともまぬけだったろう。息子はそれでも、ベビーカーのなかで寝ていたけど。
まあそんなだからすっかり雪が積もってからはベビーカーは使わず、いつも抱っこ紐で移動している。しかし最初はこれがたまらなくきつかった。近所のコンビニへ行くのもやっと。からだじゅうが痛くてたまらず、ひーひー言っていた(これなんて修行?って思ってた)。しかし意を決して小児科からの帰り道を歩ききったことで自信がついた。あの距離を歩けたのなら、スーパーマーケットへだって行ける。そして挑戦。しんどくてたまらなかったけど、なんとかなった。スーパーへたどり着きさえすれば、店内では息子をカートに乗せて歩ける。わたしはこのカートのありがたみを、身をもって知った。それからというもの、スーパーへ、銀行へ、ドラッグストアへ、抱っこ紐で出掛けるようになった。もちろん重くてつらい。いつも全身筋肉痛だった。しかし、最近ふと気付くと筋肉痛を感じなくなっている。抱っこ紐だと重いことは重い。しかしからだはそれほどつらくなくなっていたのだ。11キロの息子をからだにくくって、買い物してきた荷物を腕にぶらさげて歩いた日々が、わたしの筋肉を鍛えてくれたのかもしれない。この過酷な試練にもからだは耐えてくれた。慣れるものなんだな。いや、でもからだに悪いとは思いますよ。こんなことずっと続けていたらひざをやられそう。息子も成長しているはずなので体重も少しずつ増えていっているだろうし、ある日限界に達してわたしはぽきっと折れてしまいそう。雪には早いとこ融けて欲しいです。
そんなふうに重さと戦う日々のとある夜。布団に入ってごろんと横を向くと手が二の腕に触れた。そして驚いた。なんかむきむきしている。筋肉がこぶのように盛り上がっている。え?え?なにこれ?と思いながらよく触ってみる。腕を曲げたり伸ばしたりして確認。すると、腕を曲げるたびに筋肉が盛り上がっている。びっくりするくらいもこっとしている。えー、マッチョになってるよー。抱っこ紐のおかげでわたしはいつの間にかむきむきになっていたのだ。こんなふうに筋肉がついたからちょっと楽になっていたんだろう。ううっ、なんてこったい。つまりは子育てマッチョってことかい。人生のなかでここまでむきむきになったのは、はじめてだよ。抱っこ筋っていうのは知ってたんだ。子育てしていると子供を抱っこするから、それで筋肉がつくんだよね。でもそれでここまで筋肉がつくとは。もうむっきむきやでむっきむき。
いいんだけどさ、こんなものなんだろうけどさ、ちょっとびっくりしましたよ。