夕霧ジャーナル

ブランクはありますが2005年から長く続いているブログです。

あの会見を見て

大津の園児死傷事故。その会見を見てわたしもみなさんと同じことを思いました。記者さんは自分が同じ立場になったとき、そういった質問を浴びせられたらどう思うのか想像できないんでしょうか。憔悴しきって泣き崩れている人になぜあんな質問ができるんだろう。自身の判断で言ったことなのか、それともそういう指示があったのか。あなたたちはどういう人なの?どんな背景があってそんなことを言うの?彼らは被害者でしょう。落ち度なんてないでしょう。事故を起こしたのはドライバーでしょう。彼女を見てわたしも泣きましたよ。あまりにもひどすぎる。人の心がないのか。それが仕事なのかもしれないけど、相手は生身の人間ですよ。言っていいことと悪いことがあるんじゃないの?そんなの誰のためにもならないよ。気持ち悪いですよ。

わたしの息子も交通事故に遭いました。ちょうど2年くらい前、小学校に入学してすぐです。レスキューから連絡が来たとき、それが現実だとは思えず、悪い夢を見ているようでした。意識不明の重体で搬送されたんです。病院に駆けつけて、わたしがそこで見たものは、ICUのベッドに横たわり、全身に擦過傷を負いながら、真っ黒な血を吹き出すように吐いている息子の姿でした。意識はもうろうとしていて、意味のわからないことを言っていました。しかし一命はとりとめたということで、とにかく呆然としながらもいったん帰宅しましたが、食べ物も喉を通らず眠ることもできない。床に崩れ落ちて泣き続けました。あのときのことがよみがえってきます。わき見運転の車にはねられたんです。

2歳の幼いふたりのお子さんの命が失われてしまいました。また交通事故ですよ。どうして事故はなくらならんでしょうか。わたしが住んでいるこの地域も、車の運転はかなり荒いです。スピードは出すはよく見てないわで危なくてたまりません。事故も絶えないです。気を抜くとはねられそうです。ドライバーは自分が殺傷能力のある危険な乗り物を扱っているということをもっと自覚すべきです。免許を取るときに教習所で散々事故の悲惨さを教えられて、絶対に交通事故を起こさないように言われてきましたよね。被害者も加害者も人生を奪われるということを徹底的に教え込まれますよね。免許更新のときにも繰り返し教えられるのに。事故の報道も連日のようにテレビで見ているのに。

今日もスーパーへ買い物へ行くときに、園児の散歩を見かけました。明るい日差しの下、みんなで公園に向かって歩いています。いつもならほほえましく眺める日常の光景です。でもこの日常を奪われた子たちがいる。もう二度と事故が起きませんように。あの子たちが早く回復しますように。幼くして重傷を負って、大人なら今はケガをしているんだから仕方がないと我慢できることも、子供にとってはそうはいかないでしょう。親御さんだってつきそうのは大変なはずです。入院生活は当人にとっても付き添う側にとっても、心身ともに疲弊します。重体の子が意識を取り戻しますように。今はそれを強く願います。

それから、すべての交通事故被害者はすぐに弁護士さんを立ててください。損保会社は被害者の味方ではありません。少しでも賠償金を安く上げようと、こちらの無知につけこみまるでコンゲームのようなことをしかけてきます。保険会社としがらみのない弁護士を探すことです。誰かに紹介してもらわなくても、今の時代はありがたいことにインターネットで簡単に探せます。交通事故に強い弁護士さんに依頼してください。何件かあたってみてもいいと思います。闘ってくれる弁護士さんは必ずいます。弁護士さんにまかせて、お子さんとご自身の心身の回復に専念してください。わたしも息子の交通事故を経験してから2年経ちますが、まだすべては終わっていません。相当時間がかかります。

経験した方はお分かりになると思いますが、被害者側から見ると損保会社も相当なもんです。すべての損保会社がそうではないかもしれませんが、すくなくともわたしが相対したところはそうでした。そうやって食ってるメシはうまいかと思いましたよ。被害者は事故に遭ったうえに、損保会社のやりくちで二重三重に傷つくことになります。こんなやりかたが終わることを望みます。絶対に、絶対に負けないでください。