それは今年の1月のこと。マンションの集合ポストに「家計調査に対するご協力のお願い」という紙が入っていました。この地域が国の家計調査の対象に選定されたということ、調査員さんの訪問があるということが記されています。家計調査というものもそのシステムも知らなかったわたしは「へーそうなんだ」くらいにしか思っていませんでした。パンフレットを読んでみると全国で9,000世帯しか選ばれないそうでなかなか確率は低そう。このときはまさかうちがやることになるとは思いもしませんでした。
そして1月のある日、調査員さんの訪問がありました。この訪問はあらかじめ知っていたのでドアを開けてその質問に答えます。世帯についていろいろきかれました。調査員さんはにこやかで感じのいいお姉さま。いい顔をされないこともあるだろうし大変そうだなと思いながらすべての質問に答えた最後「ではお願いするかもしれません」というようなことを言ってお姉さまは去っていきました。そしてそんなことも忘れかけていたある日、こんなお手紙がポストに入っていました。
家計調査についてのお願いが総務省統計局長から。決まったみたい。名簿作成後に無作為抽出ということだったのでまさか決まるとは思っていなかったけど、こんなこともあるんだね。というわけで家計調査に協力することになりました。なかなかにレアな体験。わたしでも少しは国の役に立てるならやりましょう。家計簿提出するだけでしょう?ちょっと楽しそうだし、と気軽に考えていたのですが。
調査員さんがふたたびやってきてこれからよろしくお願いしますと内容の説明をされていきました。それによると。家計簿の記入期間は3月から8月までの6か月間、最初の1か月は買ってきたものの重さもを量り単位も記入、支払い方法や預貯金の額、家賃や光熱費など口座の入出金も家計丸ごと全部記録、ということで説明をききながら「ひえええ」となりました。そ、それはちょっとどころかけっこう大変そうだ。最初の「家計調査に対するご協力のお願い」に6か月間ってちゃんと書いてあったのによく読んでなくて、1か月くらいでしょうと思っていたら半年間だった。しかも最初の1か月間は重さを量るの?
みるみる挙動不審になるわたし、それを見てそわそわしだす調査員さん。説明を終えると「よろくし!」という感じで帰られました。あは、あはははは。
家計簿一式とともに手渡されたものはシャープペンと替え芯と消しゴム、それにメモ帳2冊と量りと電卓。これは返却の必要はなく、もらっていいものなのだそうです。うんうん、どれも家計簿つけるのに必要なものばかりだね。特に量りはうれしいかも。うちにあるのが古くなってきてそろそろ買い替えようかなと思っていたから。
家計調査の家計簿記入はインターネットでのオンライン入力もできるということでわたしはそれを選択し、後日調査員さんから利用ガイドの冊子とともにIDとパスワードをもらいました。そして3月から家計簿をつけまじめました。まずは代行入力を利用するためレシートをスマホで撮影し、ひとつづつ重さをはかってメモしておいて、代行入力が完了したら編集して重さなどは自分で入力していきます。たくさん買い物をした日なんかはこの計量と編集がけっこう大変でした。
代行入力は正確にレシートどおりになっていますが、それでも内容がわからないようなものはこちらで品目を入れていく必要があります。例えばノウサンブツとしか入力されていない場合は補足で(トマト)とか。毎日せっせと買い物をしてきてはレシートを撮影して重さを量って編集編集。最初は慣れていないのでとまどうことばかり。わからないところは調査員さんに電話できくシステムです。半月ごとの提出なので3月なかばに最初の提出。間違えているところもあって調査員さんから連絡がありなおしてもらったり。いちど提出してしまうとこちらではもう訂正できないので提出ボタンを押すのは少し緊張します。でも最初の1か月をすぎればもう慣れてくるし重さも量らなくていいので楽になりました。
とまどうばかりだった3月から2か月が経ち、先日調査員さんからお礼をもらいまいした。
家計調査通信とお礼の品。お礼は2か月に1回で、もらったのは商品券。これは地域ごとに違うみたいですね。食品だったり。
JCBの商品券がひと月あたり千円券2枚。なので2か月まとめて千円券4枚です。正直毎日のことなので大変だなと思うこともありますが、こうしてねぎらいの言葉とお礼をもらえるのは嬉しいですね。家計調査が終わるまであと4か月。がんばろうと思います。終わったらまた感想など書きたいです。
家計調査の終わり……先は長いような気もしますがそのときどんな気持ちになるのかな。