夕霧ジャーナル

ブランクはありますが2005年から長く続いているブログです。

安定を欠く塔に

夕食は外で食べてくる、という相方からの連絡があったので、今夜はひとりの夕食を満喫することにした。そう、超手抜きで済ませられるという恩恵が降って湧いたのだ。この機会を逃す手はあるまい。幸い食パンがある。あれを軽くトーストして、バターを塗って、スライスチーズを乗せて、あとはあれだ、適当に何かパンに合いそうなものを乗っけて食べればそれでいい。飲み物は牛乳をレンジでチンしてインスタントコーヒーを混ぜたカフェオレ。こうすりゃ洗い物も少なくて済む。とういわけで、今夜のメニューはあっという間に決定。

とりあえず、台所に立ってうーむと考える。パンに乗せるのは買い置きしてあったツナ缶にしよう。それをツナマヨにして、あとはレタスだな。こうして頭の中には完璧な姿のツナマヨトーストが浮かぶ。あとはその姿を目指して調理をはじめるだけ。といってもすごく簡単。プロセスはわずかだ。

と、ここまでは良かったのですが。わたしは欲張ってかなり大量のレタスの葉をちぎってしまったので、トーストに乗せるとはみ出すやらうず高く積まれるやらで、まるでレタスメインのようになった。しかし、無理にその上へ、ツナ缶を一缶すべて使い切って作ったツナマヨをこんもり置いたものだから、かなり不安定なツナマヨトーストになってしまった。トーストを半分に折って具をしっかりはさんでかぶりつこうと思っていたけど、てんこ盛りすぎて折れない。だからそのままはしっこから食べていったのだが。ぐらぐら揺れる具のタワーは安定を欠いていて、食パンの角のあたりにかじりつこうとして少し傾けたら、レタスとともにツナの一部が滑り落ちていったのです。そう、絨毯の上に。

……あんなに具を積み上げたら最悪の場合こうなるってわかっていたのにね。慎重に食べれば大丈夫だなんて、無謀な考えだったよ。

絨毯に落ちたレタスは拾って洗ってもう一度パンの上へ。でもツナマヨはそうはいかないので落ちているのを片づけてから絨毯をゴシゴシ拭いた。その後、気を取り直して再びパンにかじりついたら今度はジーンズの太もものあたりにツナの一部をボトリと落してしまった。先ほどの失敗から微塵も学ばないわたし。同じ失敗の繰り返し。失ったツナの量は実に二分の一にのぼった。なんてもったいない。マグロさん本当にごめんなさい。

ジーンズに落ちて貼りついてしまったツナを片づけてからタオルで拭いたが、匂いまでは取れなかったようだ。その証拠にモグさんがいつまでもその部分をベロベロなめていた。そしてわたしのジーンズは、モグさんのよだれでべちょべちょになってしまったのでした。

そんなこともありましたが、残りのツナとレタスでパンをおいしくいただきました。食べてる間、モグさんにベロベロされていたのがちょっとイヤでしたが。しかし、欲張るもんじゃないね。なにごともほどほどが一番ということでしょうか。今更ですが。

ゆで卵も、転がしながらゆでれば黄身がはじっこに寄らないということはわかっていても、つい転がすの忘れるんですよね。そして黄身が真ん中におさまっていないゆで卵が出来上がって、そのたびに「黄身が寄ってたって味は同じだしな」とか、言い訳めいたことを思ってしまいます。でも、こういう加減さが失敗の元になる場合もあるんですよね。特に料理はそんな気がします。だからまずはゆで卵を転がすところから始めたいです。あと、具もほどほどに(←ツナマヨの失敗をけっこう気にしている)。

※追記
モグさんはもちろん、絨毯もベロベロしていました。