夕霧ジャーナル

ブランクはありますが2005年から長く続いているブログです。

セルフ胃洗浄への道、ストロング系チューハイとわたし その2

あれは休日の午後でした。昼食後にレモン味のストロング系チューハイを、まずはちょっとだけ飲んでみたのです。するとその味は、まるでアルコールを感じさせない飲みやすさでした。甘くて爽やかなレモンジュースのよう。お酒の類は苦みがあるのであまり飲めないのですが、そんなわたしでもぐびぐびいけてしまう。これがアルコール度数9%のお酒であるということを忘れて、かなりのハイペースで飲み干してしまいました。それでも最初は気持ちよく酔えていたのです。ビールを飲んだときとは違う、いつもよりも回りが早く深い酩酊というか、頭がぽーっとしてふわふわするような感覚でしたね。まるで天国にいるみたいだなーと思いながらひとりその心地の良さを楽しんでいました。

しかし酔いは次第に醒めていきます。強い酩酊は1時間もすると弱まっていき、徐々に消失。そうすると事態は一変しました。なんだかおかしい。けれどなにがおかしいのかはわからない。違和感を感じながらも、そろそろ夕食の準備をはじめねばならない時間になり、わたしは台所に立って料理をはじめました。まな板を出し、包丁を用意し、野菜を洗って切っていたとき、ものすごく気持ちが悪くなってきて立っていられなくなりました。吐き気があったわけではないけど、からだがだるくて重いのでろくに動けない。もう料理は無理だと思い、切っていたキャベツはそのままにしておくこともできないのでそれをなんとかポリ袋に入れて冷蔵庫にしまうと、まな板などはそのままにしてソファーにぐったりと座り込みました。そこからはもう全然動けません。

夕食の時間になったので、息子には今ものすごく具合が悪くて料理ができないから冷蔵庫にあるものでどうにか夕飯を済ませて欲しいと伝えた。そんなわたしに「どうしたの?」と息子が聞くので、ストロング系のチューハイを飲んでしまったこと、飲んでみたらおいしくてぐびぐび一気飲みしてしまったこと、最初は気持ちが良かったけどだんだん具合が悪くなってきたことを正直に話した。わたしがごめんねとあやまると、別にいいよと言って買い置きのカップラーメンを作って食べてくれた。小学生にもなるとこんなこともできるようになるので養育している側からするととっても頼もしい。このあたりになるとやばい感じの気持ち悪さが真夏の入道雲のよういにもくもくと体の底から湧き上がってくるのを感じた。はっきりした吐き気は感じていないかったもののそろそろトイレに行かなければならないような気がしてトイレに行き、便器に顔を突っ込んだところで思いもよらず、「おえっおえええっうげっげえええええええ」と盛大に吐いてしまいました。ずいぶん出ましたよこのとき。おつまみのイカの燻製と枝豆とじゃがりこも全部出たような気がした。でもこれですっきりして治る。これで終わりだ。かなり気持ちが悪かったからわたしのようにお酒に弱い人はストロング系というものをいきなり500mlも飲んではいけなかったんだな。と反省していました。さーてこれで動けるように......なってない。まだものすごく気持ちが悪い。吐き気もなくならない。まだからだの中にアルコールが残っているのでしょうか。そんな具合の悪い中、わたしはソファーに座って苦しみながら息子に歯を磨いて寝る準備をするように伝え、布団に入ってもう眠るように言いました。夜更かししないようにしなくちゃねって思っていたら嘔吐の第2弾がやってきて、トイレに駆け込んでげーげー吐きました。体が全力でアルコールを絞り出しているような、腸も胃も全力で絞り上げているようなそんな激しい嘔吐でしたね。履くたびに「おえええええーげええええええーおえええええっげえええっ」という声が出てしまいます。その後何度も吐くうちにアルコールだけでなく、昼に食べたものも全部絞り出されていきました。アルコールに触れたものは全身全霊で絞り出すつもりのようです。こんなんで脱水症状にならないだろうかと不安になり、嘔吐した後で水を飲んでみると、しばらくしてその水も全部吐いてしまうのです。水分が取れない。このころ時間にして21時を過ぎたあたりでした。それでもまだこのときは、あと何回か吐けばおさまるのだろうと思っていたのです。

つづく。