孤独と誇り

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この市内の、地元農家で作られている「味なたまご」というのがいつも行くスーパーで購入できるのですが、これがまた美味しくてはまってます。良い食べ物を食べて育った健康な鶏さんが産んでくれるこのたまごは、そのスーパーに置かれている他のたまごよりも100円くらい高いけど、臭みが無くて食べやすいので大好き。これが買える状況にあるうちは「味なたまご」一筋で生きていこうと思ってます。

給料日前の、財布の中が寒い時でも他よりちょっとお高いこのたまごをつい買ってしまうので、そんな時は、「ああ〜、残金もあとわずかなのになんて贅沢な〜。」とか思ってますが、100円しか違わないのですよね。そんなに贅沢でもないじゃん。

今日のお昼はカレーでしたが、ほうれん草をトッピングして、目玉焼きを乗せて食してみました。たまごを乗せると味がマイルドになって美味でした〜。

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フルタイムで働いていた頃の思い出。
仕事が終わった後、社員通用口から外に出るともう外は真っ暗で。その通用口のドアの脇に置かれていた自動販売機の灯りだけがこうこうと光って見えていた。わたしはその自動販売機でいつも飲み物を買った。たいていはココアかミルクティー。たまにコーンスープ。

ガコンという音を立てて販売機の中から出てきた飲み物を手に取って、向かうのは駐車場。やたらと広い敷地の中を1人てくてく歩き、これまただだっ広い駐車場の、まばらに停まっている車の間を通り抜けてマイカーの元へ。運転席のドアを開けてシートに座ると、夏はそのままエンジンをかけて走り始める。しかし、冬の間はそうはいかない。マイナス10℃を下回るようなキンキンに冷えた空気の中に10時間以上放置されていた車を、温めもせずにすぐに走らせるのは酷というものなので、まずはエンジンを温めなければならない。運転席に乗り込んでキーを回し、エンジンをかけた後は再び車の外に出て、寒さに震えながら、白い息を吐きながら、ブラシでフロントガラスやミラーに貼りついている雪を払い、靴についた雪を勢い良く足踏みして落としてからまた車に乗り込む。当然車内も冷え切っていて、体を縮ませてガタガタ震えながらエンジンと車内が暖まってくるのを待っていた。その間、手袋を脱いだ手を飲み物の缶の温もりで温めながら、タバコを吸った。そしてそんな時はいつも、カーラジオを聴いていた。当時好きだったのは、TMレボリューションの西川貴教さん。あと谷村新司さんも。ラジオはいつも、腹をかかえて笑ってしまうくらい面白かった。

けど、そんな風に1人ぽつんとしていると、この世界で自分は1人きりだというような、強い孤独を感じた。だけど、それと同時に誇らしさも感じていた。キツイことが舞い込んでくる日もあるけど、打ちのめされそうになる日もあるけど、わたしはこうして生きている。1人でもきちんと生きて、そしてラジオを聴いて笑っているんだ。帰っても、わたしを待っているのは真っ暗で火の気の無い部屋で、誰もおかえりを言ってくれないけど、それでも毎日を真っ当に生き抜いているんだぜ、というような誇らしさ。

・・・今日のわたしはカゼ気味で、そのせいなのかなんだかちょっと切ない気持ちになり、1人車の中でタバコを吸いながらラジオを聴いていたあの時のことを思い出してしまいました。もうあんな気持ちにはなれないのだと思うと、ちょっとだけ寂しくもあり、再びあの気持ちを味わってみたいような気分にもなり。

タバコを止めて久しいし、今はもうマイカーは廃車にしてしまったし、在宅ワークなので通勤というものが無いし、家庭を持ったし。手放した物も得た物もいろいろあって・・・。あの時間の、あの空気の中には二度と戻れないのですなぁ。

それにしても、谷村新司さんはめちゃめちゃおもしろいです。今でもテレビにあの方が出ているのを見ると、それだけで笑ってしまいそうになります。ダンディーで落ち着いた雰囲気で、素晴らしく良い声の持ち主で、いつもきちんとしているけど、普通にしてらっしゃっても、あの方を見るだけで笑いがこみ上げてくるのです。
・・・いつか谷村新司さんのコンサートに行きたい。