なにあの針こわい、終活を考える

　海外でのコロナワクチン接種の様子をテレビで見るたびに思う。注射針が長い。わたしが知っているインフルエンザのワクチンとかの注射針よりも長い気がする。それを上腕にズブシュと、「えいやっ」っていう感じでまっすぐにぶっ刺しているように見える。えええー?骨、骨に当たってないそれ?自分の二の腕を触って確認してみるけど、あれくらいの長さのものを刺したら確実に骨に当たるような気がして、ガツッて、ガツッてなるような気がして、想像するだけでへなへなとちからが抜ける。接種を受けられるなら受けたいと思うんだけどどうなの?あんなふうに刺されるの?もともと注射が苦手で、採血のときもワクチン接種のときも直視できずに目をそらしているわたしにとってあの光景はおそろしい。でもワクチンは希望。おまかせして打ってもらうしかないんだよね?目を、目を閉じていることにします。ものすごくぎゅっと。

　久しぶりの日記です。日付を見たら去年の3月以来。せっかく有料プランを使っているのになんということでしょう。ホスティング型のブログを使っていてこれはもったいない。2年分の料金をすでに払ってあるというのに。以前もそうでした。せっかく払っていて放置。有料プランを使うと更新できないという呪いにかかっているのかと思ってしまいます。いやですね。
　
　この1年ちかくのあいだ、わたしにもいろいろなことがありました。最初の緊急事態宣言が出たあのころは、じっとしていればコロナ禍なんて数か月で収束すると思っていたのに今でもまだ緊急事態宣言の下での暮らし。去年は休校があり、小学生の息子ももちろんずっと家にいることに。彼の勉強を見て、いつもはてきとうに済ませる昼食もきちんと用意して、いつもよりやることがたくさんで、自分のことをしようとしてもそれが満足にできない日々。さて仕事と思ったとたん、「宿題が終わったから丸をつけて」、「ここがわからないから教えて」。午前中に勉強をすませる約束をしていたのでほぼつきっきりで何もできない。学校からは大量の宿題や課題が出ていて、動画での学習もすすめられていたため、どれをどうやるのかも教えなければなりませんでした。そうこうしているうちにもう昼食の時間。調理して食べ終わって後片付け。掃除に洗濯に買い物。やっと仕事をしようと思ってもずっと家にいる息子に何度も話しかけられて（おやつを食べていいかとか、ジュースが飲みたいから明日買ってきてとか、ゲームでこんなことを始めたとかどうなったとかこうなったとか）全然集中できず気が狂いそう。あっという間に時間は経って、今度は夕食の準備の時間。調理して食べて後片付け。時間を持て余している息子があまりゲームばかりしないよう夜更かしにならないよう声をかけ続けなければならない。そんな生活がどれくらい続くのかもわからない。そんなふうにすごしていると、次第に時間ができても何も手につかずぼんやりしてしまうように。休校が明けてもその状態はかわらず、夜も眠れなくなり疲れ果ててついに病院のお世話になりました。初診で検査の結果、わたしは強い緊張状態にあることがわかり、突然死の可能性があるくらいひどいありさまでした。わたし、死にかけてたの?死にそうなの?と足がすくむ思い。危なかったと思います。本当に追い詰められてしました。何も楽しくない、何にも興味が持てない、やっとのことで生きているような状況。生き地獄。治療を受けて最近ようやっとこうして日記が書けるまでに回復しました。真面目に病院にかよったかいがあったというものです。大変だったけど、いやまだ大変だけど、なんとか持ち直しています。こうなったのも全部コロナウイルスのせいです。亡くなった方もいて、重症の方もいて、本当になぜこんなことになったのか。早く終息することを心から願っています。

　ときどき思うんですよね。目に見えないくらいのミクロなコロナウイルス。小さいってやっかい。もしもコロナウイルスがバスケットボールくらいの大きさだったらすぐに発見してよけたり消毒したりできるのにって。

　幸いなことにこうして日記を書くことをまたはじめることができたので、しばらくは毎日続けてみようと思います。では、明日もまた。書かずにいた期間、死を身近に感じたこともあり、遺言というか今はまだ10歳の息子にこれから伝えようと思っていたことをここに書いておこうかなと思って。これもある意味終活なのかもしれない。レシピとか家族の話なんかも書いておけたらなと思います。そしてここの存在を教えておいて、わたしがいなくなったら読んでみてと伝えたい。コロナもね、自分が罹患したらどういった程度になるのかもわからないですからね。なるべく書けるうちに書いておきたいです。

発売日の裏側で

届かなかったん......だなも……。

発売日は20日、そして発送も20日。確かにそう書いてあったね。合ってる、うん、間違ってない。20日に届けるとは言ってない。20日に発送するって言ってる。「発送する」って言ってる。

忘れていた。ここが最果ての地だということを。アマゾンを20日に出発したら2日くらいかかって届くんだよ。飛行機かな?そして新千歳空港から各地の配送センター?的な?ところへ配られて、さらにそこから個別のスタッフさんが届けに来てくれるんだよ。そうだよね?

わたしがランチボックスを欲しがったばかりにこのようなことに。わたしはダウンロード版のソフトであつまれどうぶつの森を手に入れているけど息子の分として注文したアマゾン限定のおまけ付きあつ森が届かない。ごめんよおおおー。「ランチボックスがついてるー。なにこれかわいいー。これにしよーっと」っていう軽いノリで注文したんだよ。ランチボックスがないと死んじゃうとか思ってない。だからキャンセルして今からすぐ届けてくれるところに注文しようかって息子に聞いたら「そんなことしなくていいよ!だってお母さん、お弁当箱欲しいんでしょ?」と。息子の優しさとけなげさにわたしは彼をひしと抱きしめるのであった。「息子!」、「お母さん!」、ひしっ。

発売日の裏側でよもやこんなドラマがあろうとは、アマゾンさんも、そしてもちろん任天堂さんも知るまいて。いやあもう忘れてたよ北海道なんだよねここ。しかも人気ソフトの発売日なんだから超忙しいよね。でも月曜には届くし、うんうん。と思っていたら。

月曜日にも届かないん……だなも......。

やっぱり激しく忙しいんだろうね。しかたない。この画面を見せたときの息子のがっかりした顔。本当にわたしが悪かった。自分用をこっちにすればよかったのに。

でも今日になって「本日到着」って。がんばってくださったんですね。明日だと思っていたからうれしいです。今日はこれから息子と一緒に遊びます。

わたしのあつ森も順調に進んでいます。博物館は明日オープン。フータに渡したい虫と魚と化石を建設中の博物館横に置いておきました。フータは初日から大忙しな予感。

あつ森祭り

楽しみにしていた「あつまれどうぶつの森」セット。予約する気満々でしたがコロナウイルスのせいで休止。この日のためにわたしはお小遣いを毎月少しずつ取っておいてへそくりしていたのに。でもこの状況ならしかたがないかと思っていたら抽選販売しかも東京の店舗に取りに行ける人のみというお知らせが。これもまたしかたがないと思っていたらなんということでしょう、各店舗で予約販売とか抽選販売とかおこなわれていたそうじゃないですか。すっかりあきらめていたので全然知りませんでした。気づいたときには終わってた。ヨドバシカメラの抽選予約にはなんとか間に合ったけどやっぱりハズレ。買えた人いいなー。でもコロナ騒動が終わって生産が再開されたら手に入るので待ちます。さっそく悪質な転バイヤーが10万円近い値段をつけて売っていますが定価は税込みで39,556円。それってつまりこういうことでしょう?

「あつまれどうぶつの森セット、買えなかったんだー。残念だったね。でもあなたは運がいい。なんとわたしはそれを持っているのです。ゆずってあげてもいいですよ。おっともちろんタダじゃあないですよ。そうねー10万円ならゆずってあげようかなー。は?高い?ちょっとちょっとー、こっちだってねー手間とかかかってるわけよー、それと手数料?手に入れるのだって大変だったんだからさー、これくらい当然っしょ。今どこにも売ってないんだよー、それが手に入るチャンスなんだよー、安いもんでしょ10万とか。ほらほら分かったら金、払いな。そしたら親切なわたしがかわいそうなあなたにゆずってあげるって言ってるんだからさー」

......こんなこと言う人からは絶対に買いません。さようなら転バイヤー。数か月したらみんな買えます。あつ森セットがなくてもぼくは死にましぇん。在庫を抱えて永遠に彷徨うがいい。そして最終的にはゲオに持ち込んで購入時よりも安い値段で買い取ってもらってください。

とはいえあつ森セットはかわいい。できればあの特別デザインのスイッチでプレイしたい。しかしどうがんばっても手に入りません。量販店に並んでもだめ。ならば出回るまで待つしかない。けど20日にあつ森をプレイしたい。ならば。

イオンでスイッチライトを買ってきました。ソフトはダウンロード版にします。息子用にはパッケージ版でランチボックス同梱のソフトをすでにアマゾンで予約してあります。20日に届いたら一緒に遊ぼうと思います。楽しみですね。ランチボックスはわたしが使います。かわいくてどうしても欲しかったんですよね。

イオンでスイッチライトを買い、会計を済ませてレジから数歩離れたとき、レジのスタッフさんが「みんな買うんだねー」と言っているのが聞こえました。そうなんだ、やっぱり「あつ森」の発売に合わせてスイッチとかスイッチライトを買う人が多いのかもしれない。本体1台に対してひとつの「あつ森」だものね。スイッチならおすそ分けはできるけど、自分の島を持つことはプレイヤーのロマンだよ。

コロコロのおまけの「あつまれどうぶつの森　無人島スタイルBOOK」を見てみると今作でもゆうたろうがいる!ということで呼べるんですね?ならこれ、使えるのですか?

アミーボカード。とりあえず出してきました。オートキャンプ場のカードは使えない?でもそれ以外のは全部使えるのかな?持っててよかったアミーボカードとアミーボフィギュア。全種類は使えないのかもしれないけどもし呼べるなら誰を呼ぼうかな。おいでませあつ森。両手を広げて待っているわ。

スイッチライトを買ってきたのは昨日。今日になってから取り出してあんなことやこんなことをしました。本体を箱から出すという、1台につきたったいちどしかできない特別な瞬間。

「あらかじめダウンロード」も終わりました。あとは20日を待つばかり。プレイは息子のソフトが届いてから一緒にはじめようと思っています。しずちゃんかわいいよ。あつ森ではアロハ柄のシャツを着ているよ。

そしてこのしずちゃんとスイッチライトの写真、実は何枚もいろんな角度から撮っていてスマホにたくさん保存されています。そんな激写シーンを息子に目撃されてしまい「写真見せて」と言われたので表示さていくとけっこうな枚数で、「しずえのストーカーか」と言ってふたりでゲラゲラ笑いました。撮りすぎ注意。

はなしは昨日に戻るけど、イオンもコロナウイルス対策していますね。入り口には「熱とか風邪の症状がある人は遠慮してね」という貼り紙があり、消毒用のアルコールもわかりやすく置いてありました。この状況なら当たり前だね。わたしもしっかり手洗いうがいをして、睡眠と栄養も十分に摂って免疫力が落ちないようにして、もし熱とか風邪の症状が出たら2週間は外出せず、悪化するようなら相談機関に電話して指示にしたがいます。

コロナウイルスさえなかったら、いまごろはあつ森セットが届くのをわくわくして待っていたことでしょう。あつ森祭りも盛り上がっていたのではないかと思います。そう考えると残念ですが、あつ森セットの生産が再開されることを楽しみに待っています。それまではこのスイッチライトで無人島を満喫します。

甘味への称賛

行きつけのケーキ屋さん、コロナウイルスのせいでカフェコーナーが閉まっています。再開は状況を見て決めるそうで今のところはいつになるか未定。緊急事態宣言が出るまでは週に1回くらいのペースでパフェを食べに行っていたんですけどね。全種類食べてみたくてかよっていたのになんてこったい。でも大丈夫、テイクアウトならパフェが食べられます。今日も買ってきてしまいました。わたしはヨーグルトパフェ。息子はチョコバナナパフェ。ヨーグルトパフェは甘さ控えめで爽やかなおいしさです。チョコバナナはまだだからこんど食べてみたいですね。

こうしてテイクアウトならいつもの味を家で楽しむこともできますが、でもやっぱりあの居心地の良い空間でゆっくり味わいたいものです。この事態は必ず終息に向かう。あの日常は戻り、またパフェを食べに行けるようになるでしょう。願わくはその日が1日も早く訪れますように。

今日の昼食はパンを買ってきました。いつもはトングでトレーに取るけど、全部個包装。パンが完全に冷めてから袋に入れないとびちゃびちゃになるからそこのところも手間だし、ひとつずつ包むっていうのも大変だよね。やっぱりコロナの奴のせいでみんな仕事が増えてるよ。でもこうしてもらえると安心だね。

やがて訪れる解放の時を想い、ここに甘味への称賛の心を、スマホに残っていた画像と共に。

やっぱりこんな時にはおいしいものを家でも食べたいよね。というわけでハーゲンダッツのバニラ。安定のおいしさ。

プリンパフェとショコラパフェ。プリンパフェに乗っているプチシュークリームとかかわいい。全体的にキュートな姿。

ヨーグルトパフェとダージリンティー。息子はイチゴパフェ。テイクアウトと違ってカフェでいただくヨーグルトパフェにはいろいろ入っています。ベリーがいい味で好き。

2月限定のバレンタインパフェ。ラム酒が効いてる大人の味。おおー、お酒マジで効いてる。わたしはアルコールに弱いので本当に酔っ払ってしまい、顔を火照らせながらふらふらして帰りました。パフェで酔う大人。お酒が好きな人にはたまらない逸品かも。

1月限定の和風パフェ。お餅にかかっている味噌ダレが本当においしい。そしてすべてが最高。このパフェはわたし史上トップクラスのおいしさだと思いました。でも1月限定なので来年までおあずけ。こんなに大好きなのに1年も放置プレイです。しかしこの恋焦がれる気持ちもまた最高のスパイスになるのでしょう。

この日はミルフィーユとカフェオレ。息子はキャラメルパフェ。やっぱりミルフィーユおいしいよ。

ツタヤのカフェのプリンソフトクリーム。ホイップクリームとさくらんぼがかわいい。上にかかっているチョコソースがおいしい。これも期間限定。たぶん来年の12月にまた食べられるはず。まちどおしい。

これもツタヤのカフェ。クリスマス限定のソフトクリーム。青りんご味。星型のクッキーがかわいいね。

さきほどのカフェに戻ってクリスマス限定のパフェ。飾り付けがかわいい。シロップに漬けたドライフルーツとかシナモンのアイスとかいろいろなものが入っていて楽しい。

ショコラパフェといちごパフェ。王道。ショコラパフェは中に入っているケーキが本当においしい。また食べたいです。

これはびっくりドンキーでハンバーグを食べた後のデザート。マロンのパフェだったはず。やっぱり食後にパフェが食べられるって幸せだよね。

モエレ沼公園のソフトクリーム。思いっきり遊んでから食べるソフトクリームはたまらない。

まだ甘味画像はあるけどこれくらいにしておこう。おいしいは幸せ。

コロナ早く終息してください頼みます。

エイトマンとミッキーコラボ

毎日メールで魔法石ガチャが届いていたじゃない？あれさ、毎日期待して、今日こそは80個出ちゃうかもとか思いながら回してたんだけどね、ついにね、80個もらえずに終わったよ。毎日8個。ついてないわたしもそう、エイトマンです。ずーんってなりましたよ。なんかもう「見捨てられたアカウント」とか思っちゃいましたよ。どうせ、どうせ、こんなうらさびれたアカウントには、ミッキー＆フレンズなんていう華やかな人たちなんて来てくれないよね。そうだよね。

デイジーガチャ。オーマイデイズィー。

助っ人までデイズィーの艦隊ができました。いっそのこと、すべてのデイズィーにアシスト化したデイズィーをつけたいと思ったけどそこまでの魔法石はないのです。なぜならわたしはエイトマンだから!

ミッキーの着せ替えドロップが欲しいけど、ミッキーマウス＆ミニーマウス（クラシック）が全然ドロップしてくれない。なんかもう出てくれる気がしなかったので魔法石10個+確定ガチャ1220円を購入して手に入れました。かーわーいいー。でも悲しい。忘れ去られ打ち捨てられたこんなアカウントにはクラシックミッキー＆ミニーもドロップしてくれないんだ。

こうなったらもう夏休みガチャまで無課金で過ごそうかと思います。魔法石をそれまで温存しておいて、今年こそ水着ヴェロアが欲しいです。できれば2体。よーし、もう8月までガチャ回さないぞー。おー。

心のなかで「あうあうあー」を叫ぶ

息子のために買った新しいスニーカー。学校の上履き用。なぜなら２学期の始業式には新品だったスニーカーが、まだ３か月しか履いていないというのにものすごくぼろぼろになっていたからなのでした。

あちこち糸が飛び出て毛が生えているみたいに見える。まるで妖怪ふさふさんに取り憑かれたかのよう。そしてなぜか靴底が切れて剥がれている。上靴というのはもちろん学校のなかでしか履かない。体育の授業はあるけれども運動系の部活をしているわけでもないのになぜここまで。これ見たときびっくりして「ええっ!?」ってなりました。

どうせね、すぐだめになるならと思ってワゴンセールで売っていた1,500円のスニーカーを履かせたこともあったの。でもそれだと１か月で見るも無残な姿になってた。あちこち糸がほつれて毛がぼーぼー。底はめくれてるし汚れがひどくて真っ黒け。１か月で1,500円と３か月で3,900円なら後者のほうがちょっとコスパがいい。そしてうちの子の場合は黒系のスニーカーのほうがいい。めちゃめちゃ汚すのでそのほうが黒ずみが目立たない。ということをこの２年と８か月で学びました。

去年買った防寒ブーツ。サイズが合わなくなってもう履けない。これはちょうどセールをしていたときに30パーセント引きで買ったのでお得でしたがそれでも元の値段が確か4千円か5千円くらいしていたので捨てるのがもったいない気がしてしまいます。汚れてはいるけど、とても丈夫で息子の激しい使用にも耐えてくれました。サイズさえ合えばまだまだ履けるんだけどね。でももうぴっちぴち。今年買い替えました。

上靴と合わせて防寒ブーツも処分しましょう。ゴミ袋に入れてさようならあああー。わたしなんておんなじ防寒ブーツを履き続けて今年で3年目よ。スニーカーは2年目だけどね。でも数か月でだめにはならないのでこういったかたちで靴を、靴を、ゴミ袋に入れるとか、ゴミステーションに持っていくとかが、なんだかもったいなさすぎて心苦しい。でも持っていくときは真顔で普通に置いてくるんだけどね。「あうあうあー」とか言ってたら変に思われちゃうからね。心のなかでは「あうあうあー」って言ってるけどね。

つながり大根スープとイエティ親子の物語

調理時間をできるだけ短縮しようと思い、スープに入れるための大根を薄切りにした。具は薄く小さく切ったほうが火の通りが早い。カレールーの箱の裏にだってそう書いてある。それはいいとして、急いで作業したせいか大根がきちんと切れていなかった。なんだかこう1ブロックごとにつながっているような感じでそんな固まりがいくつもある。あちゃーこれは失敗、と思っていたら。

完成の図。煮込んでいるあいだにつながり大根はほぐれてばらばらに。結果普通の野菜スープになりました。ちょっとだけつながっていたんだね。軽い症状でよかったです。大根と人参のほかに白菜としいたけとウィンナーも入れたコンソメスープ。あとは鶏肉のから揚げとゆでたブロッコリーに白いごはん、これがこの日の夕食でした。品数はいつもこれくらいだぜ。めんどくさいからな。へへっ。

ものすごく冷え込んでいたのに一転、昨日から今日の午前中にかけてはけっこう暖かく札幌の積雪はゼロに。積もっていた雪も消えて季節がわかりにくい景色になっています。雪がない。きんきんに冷えたかと思えばぬるま湯のようになったりして安定しない天気ですね。でも北海道の冬です。また縮み上がるほどに気温は下がり、雪もどっさり降ることでしょう。そして去年のいまごろの記憶。

あの日の夕方、児童会館へ息子を迎えに行った帰り道。時刻は午後5時くらい。天気は猛吹雪。ひどい雪と風であたりは真っ白。視界かきかず、信号機や街灯の明かりも絶え間なく吹き付ける分厚い雪の向こうにぼんやりとかすんで見えていた。あれはホワイトアウトと言われる状態だったんだと思う。通いなれた道だからこそなんとか歩けるけれども、これが見知らぬ場所だったら迷子になっていたかもしれない、そう思うほどだった。そんな悪天候を怖がる息子。でも、シーズン中に何回かはこういった天気の日がある。わたしは齢45歳。45回の冬を経験してきた身としてはこの悪天候もそんなに怖いものではない。見なさい、これが北海道の冬だ、そんな気持ちだった。そしてそのとき、帰路の途中にあるいつものドラッグストアのそばにさしかかった。そういえば米がもうすぐ切れそうなんだった。買って帰るか。歩道は容赦なく降り積もる雪で埋まりかけていて足跡もない。こんな天気の日に歩いてドラッグストアへ行く人はあんまりいないだろう。それでも歩けないほどの雪ではない。ちゃんと防寒ブーツ履いているからね。人間ラッセル車かよと思いながら、のっしのっしと雪の中を進んでドラッグストアへたどり着く。息子もわたしも雪で真っ白け。入り口手前で雪をばしばし払って店内へ。やっぱりすいている。でも誰もいないわけではない。ぽつぽつとお客がいる。静かで、いつもと変わらないBGMが流れていて、荒れ狂う外の天気と比べたらまるで天国のような店内。ほっとすると同時に帰りはまたあの吹雪のなかへ出ていくのかと思うと面倒な気分にもなる。いつものお米コーナーへ向かい、5キロの米を1袋、棚から引っ張り出して抱える。そのとき、酒のコーナーが目に入る。酒はなぜか米と隣り合っている。わたしはこの時期、ものすごく荒れていた。息子の交通事故関係のあれやこれやでとてつもないストレスがかかっていたのだ。酒でも飲まなきゃやってられない。毎日そんな気持ちだった。そして本当に毎晩飲んでいた。つらい現実を忘れたくて、つかのまの酩酊を求めて、酒の飲めないわたしが毎日飲んだくれていたのだ。こんな日が来るなんて思いもしなかった。そしてわたしは赤ワインを1本手に取った。今日もこれを飲んで、酔っているあいだだけでも、なにもかも忘れよう。そう思いながらレジへ向かい、会計を済ます。外へ出る。子を後ろに歩かせ、吹雪の直撃を受けながら、雪が眼球に当たらないように目を細めて歩くわたしの小脇に抱えられているものは米とワイン。……何これ?

ヒマラヤの山奥で暮らすイエティの親子。母イエティは今日も近隣の集落に暮らす人々のお手伝い。薪や食料を運んだり、家畜の護衛をしたりして感謝されている。お手伝いが終わり、村人のこどもたちと遊んでいた子イエティを呼び戻して山の洞穴へ帰る。帰路は天候が悪化。怖がる子イエティを励ますため、猛吹雪のなか歌をうたって進む。今日は村人たちに米とワインをもらった。それらを大事そうに小脇に抱えながら雪をかきわける。洞穴に着くと薪をくべて火をおこし、子イエティはその日のそばで温まる。母イエティはもらってきた米を炊き、子とそれを食べながらワインを飲むのであった。

という想像が頭のなかで繰り広げられた。イエティか。イエティなのかおまえは。いつの時代のはなしだ。そしてどこの国のはなしだ。米とワインっていう組み合わせがわかりにくい。小麦とワインじゃないのか。米なら日本酒じゃないのか。雪まみれになりながら、この状況は突っ込みどころがありすぎて冷静に考えてみるとおかしいことに気づいて吹いた。ホワイトアウトのなかで。

歌は本当にうたっていた。アナ雪の歌。なんか雪に似合うような気がして。風がごうごうとうなっていたからたぶん誰にも聞こえてないと思う。息子は怖がりながらもそれを聞いて笑っていた。

あれから1年。ストレスはだいぶ減った。わたしはもう毎日飲んではいない。酒はいつものペースで、たまに飲みたくなり月に1回から多くて3回くらい飲む程度。そしてあのころは飲んだくれていたといってもワインを1本空けるのに4日かかっていた。下戸が飲んだくれるといってもこの程度だ。しょぼい。ワインって開けた瞬間から酸化するんじゃないの?4日目って飲んでも大丈夫なんだろうかなんか体に悪そういやだなーと思いながらももったいないので飲んでいました。ええ、飲み切るのに4日かかるんですよ。それ以上のペースでは無理でした。

吹雪の季節がまたやって来ました。またイエティする日があるのかもしれません。今年はアナ雪2の歌をうたおうかな。冬休みに観に行く予定なんですよ。楽しみー。