夕霧ジャーナル

ブランクはありますが2005年から長く続いているブログです。

土曜の夜の負傷

週末、土曜の夜。わたしは左足の甲を負傷してしまった。根性を出し過ぎたせいでこんなことになってしまったのだ。後悔している。我慢しすぎた。

ちなみにその傷はこんな感じ。
※ひび割れシワシワただれ系なので、こういうのが苦手な方は見ないで下さいね↓

負傷した直後、足は腫れあがり熱をもって痛んだ。直火であぶられているような強烈な痛みが延々と続く。つらいのを我慢して床についたが眠れず、朝になっても痛みがおさまらなければ救急車を呼ぼうと思っていた。しかし明け方、痛みの中にも眠りは訪れ、数時間後に目覚めてみれば、痛みは若干楽になっていた。足をあぶっていたのが、直火から遠火になったような、そんな程度のおさまり具合だっのだが、ほんの少しでも状況がよくなったのが救いだった。しかし、病院へは行こうと思っていた。が、あいにく日曜日。救急病院なら診てくれるだろうが、少し良くなったのだから、もう一日様子を見ようじゃないかということで放置。そして月曜日。ますます引いて行く痛み。傷の見た目はかなりひどいがこのまま放っておけば自然に治ってしまうかもしれない。わたし、病院苦手だしねー。などと呑気なことを考えていた。しかし相方は「病院に行ってね」と言う。いやいや、きっと自然に治っちゃいますよ、とか、事情を話したらきっと怒られると思うし、とか、病院に行きたくない理由を挙げては言い訳するわたしに相方はただひたすら、「病院に行ってね」とだけ言い続ける。怖いです。頑として譲らない感じが怖いです。笑顔で怒ってるような感じです。はい、すいません。というわけで今、治療中です。

ケガ直後と翌日は本当につらかった。横になってひたすら休んでいたいところだけど、相方は今遠く離れた東京にいるし、わたしの世話はわたし自身でしなければならないし、犬と猫たちの面倒はどうしたって見なくちゃいけないので、痛む足を引きずって家の中をヨロヨロ動き回り、朝晩のモグさんの散歩も頑張って行った(ごく短い距離で済ませたのは申し訳なかった)。しかし前日に食料を買い込んであったので、ヒーヒー言いながら買い物に行かなくて済んだのは幸いだった。3、4日出歩かなくてもひもじい思いはしない。

そして今日、朝起きてみれば痛みはかなり引いた。火はどこかへ消え去った。傷の表面がつっぱるような感じがするものの、歩くのはとても楽だ。車のクラッチもこれなら踏める。試しに車に乗り込んでクラッチを踏んでみたら、足は特に痛むこともなかったので、日が傾いてからモグさんを車に乗せ、河原に連れて行って散歩をした。数日ぶりの本格的な散歩だ。満足に散歩できなかったにもかかわらず、特に騒ぐこともせずおとなしくしていてくれてありがとう、モグさん。

帰り道、河原へ続く道から大きな道路へ出ようとして右折待ちをしていたら、道が混んでいてなかなか出られなかった。速度の遅い大きな車両が流れをせき止めているのだ。足の調子がだいぶよくなったとはいえ、タイミングを見計らいながらクラッチを踏み続けているのはつらい。出られそうで出られないこの状況に、「足がー足がー痛くなってきたー(泣)」と思っていたら、大きなトラックが停まって、道をゆずってくれた。なんという慈悲。ぱああと笑みが浮かぶ。心に光が射す。運転手さんにはっきり見えるように大きな動きで素早く会釈して(っていうかほとんどおじぎ)、向こう側の車線を確認してからブオオーと発進し、抜け出すことができた。あのトラックの運転手さん、ぱっと見ネズミ先輩のようないでたちだった。ヤンキー風のその若い男性はほっそりしたスリムな体型をしていて、頭はパンチパーマ、そして大きなグラサンをかけていた。心の中では「わーネズミ先輩みたい。似てる」って思いながら、「ありがとうございます!」と呟いて走った。わたしもこれから積極的に道を譲ろうと思う。先輩への恩返しになるかな。

しかしケガってのは痛いしつらいね。足先をケガしただけでもこんなに不自由なんだ。河原での散歩中、数日ぶりに普通に歩きながら、そのことを恩寵のように感じていた。それにしてもこんなときにこんなケガするなんて、なんてことをしてしまったんだ。足先を見るたびに身体さんごめんと思う。罪滅ぼしに、コンビニでビタミン剤買ってきて飲んでる。ビタミンって皮膚にいいっていうよね?皮膚の再生のお手伝いができればと思ってそうしているのですが、これって合ってる?あと、身体が頑張れるようにごはんをきちんと食べています。だから早く良くなって。

わたしのコントロールの及ばないところで傷は癒えていく。心臓も肺も腸も、わたしが何も考えなくても動いていてくれる。それを思うとなんだか、この生き物の身体に自分の魂が寄生しているような気分になるよね。この生き物は、生きようとしていつも一生懸命だ。どんな最後が訪れるのか、それはいつなのか、何一つわからず選べないけど、そのときまでなるべく邪魔しないようにしたいと、ケガをしてそんなふうに思いました。ともかく本当にごめん。