チャレンジ朝型人間

机に向かってややしばらく、猛烈な眠気に襲われ意識を失った。今月に入ってから早寝早起きを決意したものの、身体がまだついていけておらず、早起きはなんとかできても早寝ができないせいで常に寝不足なのだ。無理にでもこの生活を続けていれば、そのうち身体もリズムをつかみ、規則正しい生活に移れるのではないか、そう思って早めに布団に入り、どんなに眠れなくても定時に起きるという生活を続けていたのに、やっぱり早寝ができなくて睡眠時間が削られていく。そしてそのつけが日中に回ってくる。払いのけることのできない強力な眠気。まぶたが閉じていき、身体が前のめりに傾いていく。この日もいつの間にか眠っており、気がつけば三十分ほど経過していた。目覚めの姿勢は奇妙だった。机の上に広げた本の上には、ペーパーウェイトがわりに携帯電話が乗せてあり、わたしはそこへおでこを乗せて寝ていた。両手はだらんと垂れさがっている。ちょっと居眠りしちゃった、というようなかわいい姿勢ではない。どことなく滑稽だけど、傍から見たら心配になるような体勢ではないだろうか。

意識が戻って最初に思ったのは、わたしがおでこを乗せていたせいで携帯電話が壊れてやしないだろうか、ということだった。力の抜けた人間の頭は重そうだ。その重みを支えていた携帯電はダメージを受けているのではないか。まあ、携帯電話は硬いので、そこに乗っていたわたしのおでこもじんじん痛んでいたが、それはさておき二つ折りの携帯を開いてあちこちいじってみると問題なく動く。壊れてはいない。しかし、アブラギッシュだ。おでこを乗せていた部分に皮脂がべっとりついていて曇っている。指先ですうっと線を引いてみると脂のベールにシュプールが描かれた。ひいっ。とっさにセーターの袖でぬぐう。

携帯電話って丈夫だ。おでこ乗せ三十分の憂き目に遭っても壊れない。しかし今回たまたま壊れなかっただけかもしれない。とりあえずこれからは、机に向かっていて眠くなったら携帯電話をよけることにしよう。