夕霧ジャーナル

ブランクはありますが2005年から長く続いているブログです。

荒れ模様の海、高速道路にて

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八月の最後の土曜日である今日。あいにくの曇り模様でしたが、海へ出かけてみました。ここは日高方面のむかわ町の海辺。わたしたちが到着したときにはそれほどでもなかったけど、今朝方までの悪天候のせいで海は大荒れだったらしく、いつもは平坦な浜辺にえぐられたような砂の絶壁が出現していたし、あちこちに大きな流木が打ち寄せられていました。海へ注ぐ川も位置が変わり、水は濁っていて流れも少し速い。まるで大型台風が過ぎ去った後のよう。

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霧雨が海風に乗って吹き付けていたのでカッパを着てこの景色の中を歩いていた。その姿、この景色の中ではなんだか台風中継の特派員みたい。「わたしは今、むかわ町の海に来ていますっ!先ほどまで風が強くて立っているのがやっとでしたが、強い雨と風はおさまりました!海岸には大量の流木が打ち寄せられ、砂浜は大きくえぐられています!なお、この台風での被害は・・・」なんて。

見渡す限り、水平線まで、空一面を灰色の雲が覆っている。太陽は見えないけど、顔を上げると雲の向こうに夏の太陽の熱を感じる。晴れたらカーッと強烈な日差しが降り注ぐのだろう。今年の夏は全くもって暑いね。

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帰り道は高速道路。道程を半分ほど過ぎたあたりで相方が眠くてたまらないと言いはじめたので、わたしが運転を代わる事を申し出た。相方を寝かせてあげたかったのと、ここ数年車の運転をしていないので勘を取り戻すために練習をしたかったのだ。相方は少し迷いながらも、安全運転出来るならいいよと言って次のパーキングエリアで運転を代わってくれた。

わーい、久しぶりの運転。などと言って運転席に乗り込むわたし。ミラーの位置を調節するのも忘れない。シートベルトだってきっちり装着。免許証もポケットの中に入れたし、問題は何もない。が、しかし、大問題発生。どれがアクセルでどれがクラッチでどれがブレーキだったか忘れていた。しかもウィンカーがどちらだかも忘れていて、ためしに操作してみたら間違えてワイパーを動かしてしまった。そんなわたしの様子を見て相方は、「こええー。やっぱオレ運転するよ。」と言う。しかし、わたしはもう運転モード。怖がる相方に、「大丈夫だよ。教習所では助手席に乗っていた教官が揺りかごのような乗り心地の良さに居眠りしちゃった(実話)くらい安全運転なんだよ。無事故無違反なんだよ。ゴールド免許(本当)なんだから大丈夫だって。すぐに思い出すって。」と言ってなんとか運転させてもらうことになった。ブレーキやクラッチやウィンカーの位置を確認し、シフトレバーを動かす練習もして、いざ出発。

うむ、やはり運転というのはいいものだな。運転席に座って手と足の先をほんの少し動かすだけで、人には真似のできないようなすごいスピードで車は進んでいく。爽快だな。勘もすぐ取り戻せたし、ほら、大丈夫。相方よ、眠っていたまえ。寝てる間に札幌到着さ。運転って楽しいな。

しかし、相方は助手席で身を硬くして前方を見つめ、眠ろうとしないし話しかけても上の空の返事しか返ってこない。どうやら、あまりの恐怖に緊張しているようだ。それはきっとわたしが、「ああ〜メーター確認してミラーも見てアクセルも踏んでハンドルも握るなんて、運転って一度にいろんなことしないといけないんだったな。どれか一つ忘れちゃいそ〜。」と呟いたからだろう。あくまでも冗談だったのですが、相方はそうとは取らなかったらしくひどく脅えるはめに。結局、相方は少しもウトウトせずに次のパーキングエリアで再び運転席へ。

恐怖のドライブを味わわせてすまない。結局眠らせてあげられなかったな。でもまあ、いいか。眠気が醒めて良かったじゃないの。