寝がえりを繰り返し、ころんころん転がって移動していた生後8か月の息子ですが、最近ずりばいをするようになってきました。日ごと増していくその移動速度にどきどきはらはらさせられっぱなしです。つい数日前まで手足をじたばた動かしてほんのちょっとずつずりずりと移動していたのに、気がつけばずーっこずーっことほふく前進をしています。そして部屋のなかのいろんなものをぺちぺち叩いて触ったり、かぶりついたり、足で蹴飛ばしたり。息子が移動した後にはいろんなものが散らばっていてびりびりのぐちゃぐちゃだったりします。奴の通った後には草一本残っちゃいねえ......気持ち的にはそんなふうですが。
まるでちびごじらのような息子の一番被害者(?)は猫のウピピと犬のモグさんです。息子はとにかくウピピとモグさんが大好き。触りたくてたまらないのです。でもその触り方が乱暴。わしっとつかんでにぎって皮をちからいっぱい引っぱる。顔を正面からぺちぺち叩く。まだ赤ちゃんだから手加減なしです。こりゃあやられたほうはたまらないでしょうね。あのにぎにぎのちから強さ、わたしはいやというほど知っていますとも。そんなですから、ウピピもモグさんも息子がずりずりと近づいてくるのを緊張したような顔をしてじーっと見つめていて、もうすぐ手が届きそうな距離になるとかばっと立ちあがり、息子を飛び越えて逃げていきます。わたしは妊娠中、もしかしたらウピピやモグさんは息子に嫉妬してなにか意地悪をしてしまうこともあるかもしれない、などと考えていましたがそんなことはありませんでした。両方とも息子にびくびくしています。
そのうちはいはいをするようになり、やがて歩くようになってくるともしかしたら捕まってにぎにぎされまくるかもしれませんが、そんなときには猫パンチをくらったり、がうっと唸られたりして教育的指導を受けることになることでしょう。そしてうええんと泣いて学んでいくのでしょうか。
そんなちびごじらは先日、棚を開けて犬猫用品の入っていたかごをひっくり返してくれました。そしてそのかごの底から出てきた懐かしの品。これらは8年前にモグさんが我が家にやってきたときに大活躍していたものです。いたずら防止のビターアップルダバー、トイレトレーニングのためのHousebreaking Aid、ラバーブラシのZoom Groom、フードストッカーに付いていた計量カップ。
ビターアップルはかじられて困るところに塗っていた。でもモグさんはすっかり落ち着いて家を破壊することもなくなったのでもう出番はなくなっていました。Housebreaking Aidは母犬のおしっこの匂いなのだそうで、確かにつんとしたアンモニア臭がありました。おしっこをしそうな様子を見せたモグさんをトイレに連れて行って入口を閉め、これを数滴たらすとふんふんと匂いを嗅いでしゃーっとしていました。効果抜群でとても助かった記憶があります。でも使いきらないうちにトイレをおぼえてくれたのでこれも封印。Zoom Groomはモグさんがかじりまくってとげとげが欠けてしまったのでブラシとして使えなくなりお蔵入りに。計量カップは、そのフードストッカーのふたを相方がなくしたので新しく買い変え、新しいフードストッカーにも計量カップが付いていたのでなんとなくこっちはしまい込んだのでした。古びていたり、使えなかったり、出番がなかったり。全部思い切ってこの機会に処分するとしましょうか。息子のいたずらがきっかけでちょっと片付きます。
ちなみに、Housebreaking Aidの匂いを嗅いでみたらもうアンモニア臭は薄まっていました。8年の歳月を感じますね。あのつーんとした強烈さはなくなり、ぼんやりした水っぽい香りに。とりあえずウピピの前に置いてみたらずーっと匂いを嗅いでいました。でもくちを開けなかった。それが意外です。